今回は
作曲初心者向けのEQ(イコライザー)の解説
です。
どういった機能で、どの様なパラメーターがあるのかっていう話しが中心になります。
途中で使い方やコツも多少出てきますが、ほんとに初心者向けの話しです。
イコライザー (Equalizer)
音を整える時に使用するエフェクターで、おそらくどのDAWソフトにも最初から入っているのではないでしょうか。
音楽プレイヤーにもイコライザーは入ってる場合がありますよね。
使い方としては、低音をカットしたり、迫力を出したい場所をブーストしたり、音域がかぶっているものを見つけて削ってあげたりする事が出来ます。
イコライザーの基本的な使い方と名称。
頻繁に用いられるEQの使い方についてです。
代表的なものだけ挙げていきます。
低音域をカットする。(ハイパスフィルター、ローカットフィルター)
人間の耳に聞こえない音をカットする事で、音が「こもる」のを防いだり、音圧を上げていきやすくなる効果があります。
EQのパラメーターやプリセットの中では、ハイパスフィルター(HPF)や、ローカットフィルター(LCF)という表記になってるものです。
人間の可聴音(人間が聞き取れる音)は、20Hzから20kHzと言われてます。
個人差は当然ありますが、だいたい20Hz以下の周波数は聞き取れません。
お好みにもよりますが、だいたい30Hz以下の音をカットしていくイメージでEQをいじるといいです。
EDMやテクノといったクラブで大きなスピーカーで大音量で流す様のトラックを作っている場合、低音をカットしすぎると迫力がなくなっちゃうので注意が必要です。
クラブのスピーカーの前で低音が体の芯に響いてくるアレが無くなっちゃいます。
サブウーハーを用意して、低音もしっかりリスニングできる環境を整えてあげるとわかりやすいです。
高音域をカットする。(ローパスフィルター)
上記のハイパスフィルターとは逆で、高音域をカット、削っていく使い方です。
LPFという表記になってる事が多いでしょうか。
人間の可聴域は20Hzから20kHzと記載しましたが、高音域をカットしすぎると音がこもって聞こえます。
キックとベースのマスキング効果を防ぐ。
周波数帯域が似てる音同士がぶつかりあって、お互いに潰し合う事(マスキング)を防ぐ為、EQで住み分けを行う事もあります。
低音域で使われる事が多いのですが、キックやバスドラムと、ベースの周波数を分けてあげる事でマスキングを防ぐ事が出来ます。
例えばキックのEQをいじって60Hzをブーストさせた場合、ベースの方は60Hz辺りを少し削ってあげるといったやり方です。
あとはボーカル(メロディ)と、ギター(コード)のEQを使った住み分けもよく行われます。
サイドチェインを使って住み分けをする方法もあります。
サイドチェインを使って、キックが鳴ってる時だけベースの音を抑えるとか、そういったやり方が出来ます。
ちなみにiZotopeのNeutronを使えばマスキングメーターを視覚的に確認しながら作業ができるので便利です。
音の住み分けをする。
キックの場合は高音域を全カット、ハイハットなら低音域をカットというやり方をすると、余計な音がどんどん削れますので音圧も上げていけますし、一つ一つの音が際立って聞こえる様になります。
基本的な考え方として、EQは引き算をする事に重点を置いた方が良いです。
キックはこの帯域、ベースはこの帯域、ボーカルはここ、ピアノはこの辺、みたいな住み分けです。
耳障りな部分を削る。
人が不快だと感じる周波数は2kHzから4kHzという研究結果も出てるみたいですが、聞いてみた感じで不快に思う周波数や、もうちょっと目立たせたい箇所をEQで調整します。
だいたい5kHz辺りから10kHzの音を微調整したい場合はディエッサー使っちゃう方が楽です。
ドラムでいったらシンバルやハイハットといった金物系にディエッサー挿しちゃう事が多いです。
全体的にうっすらとEQをいじっていくといいです。
各トラックに挿して、ステムミックスの際にまたEQを使うといったやり方も当然アリです。
一つ一つはうっすらとEQを使っていき、最終的に全体的に調整をしてくといったやり方でいくとバランスもとりやすいのではないでしょうか。
違うEQを2個使うとか、マスタリングの際に微調整をするとか、本当に使い方は自由ですから、自分に合ったやり方を見つける事が出来たら、さらに作曲が楽しくなるはずです。
いかがでしたでしょう。
コンプレッサーとEQは非常によく使いますから、この辺だけでも使い方を覚えておくと素敵なミックスが出来る様になるはずです。


では!
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