今回は
作曲初心者に向けたコンプレッサーの解説
です。
DTMを始めてみたはいいけど、鬼門となる部分がミキシング、マスタリングかなと思いますので、まずはコンプレッサーについて話していきます。
コンプレッサー (Compressor)
コンプ(comp)と表記されてる場合もありますが、コンプレッサーは音を圧縮(compression)するエフェクターです。
「スレッショルド」というパラメーターで、圧縮したい音の場所を決めて(しきい値)、そのしきい値を超えた音を圧縮するという使い方をします。
「レシオ」でしきい値を超えた音をどのくらい圧縮するのか調整して、「アタック」で圧縮し始める速度を調整して、「リリース」で圧縮し終わる速度を決めるのですが、他にもパラメーターはいくつかあります。
基本的な事だけ頭に入れておけば使えると思いますが、使いこなすとなると難しい点も多い気がします。
コンプレッサーはダイナミクス系エフェクターに分類されます。
ダイナミクス系エフェクターというのは、主に音の強弱、表情を付けていくエフェクター類です。
他にも空間系や、モジュレーション系などがあります。
コンプレッサーのパラメーターの解説
お使いのコンプレッサーによってパラメーターは変わってきますが、ほとんどのコンプレッサーに付いてるパラメーターだけ解説していきます。
スレッショルド (Threshold)
コンプレッサーの場合、このスレッショルドで設定した音量より大きい音を圧縮します。
例えばスレッショルドを「-7dB」に設定しておくと、-7dBを上回る音に対して圧縮をかけて、音が小さくなるという事です。
スレッショルドで設定した値を下回っている音に対しては、コンプレッサーは動作しません。
レシオ (Ratio)
スレッショルドで決めた数値を超えた音に対して、このレシオというパラメーターでどのくらい圧縮するかを設定します。
レシオの数値の見方ですが、「2」や「8」、「30」といった数字が記載されているコンプレッサーに関しては、分母の値という認識でOKです。
スレッショルドを「-7dB」、レシオを「2」に設定するとします。
すると、「-7dB」(スレッショルド)を超える音を「1/2」(レシオ)に圧縮する設定という事になります。
アタック (Attack)
スレッショルドの値を上回る音に対して、どのくらいの早さでコンプレッサーが作動するか決めるパラメーターです。
ms(ミリセカンド)で表記されている事が多いですが、1msは1,000分の1秒です。
スレッショルドを「-7dB」、レシオを「2」、アタックを「10ms」に設定するとします。
すると、「-7dB」(スレッショルド)を超える音を「0.01秒後」(アタック)に「1/2」(レシオ)に圧縮する設定という事になります。
リリース (Release)
アタックと逆で、スレッショルドで設定した値を下回った時、どのくらいの早さでコンプレッサーを停止させるか決めるパラメーターです。
リリースを「50ms」に設定すると、スレッショルドを下回ってきた音に対して、「0.05秒後」までコンプレッサーが作動し続けます。
スレッショルドを「-7dB」、レシオを「2」、アタックを「10ms」、リリースを「30ms」に設定するとします。
すると、「-7dB」(スレッショルド)を超える音を「0.01秒後」(アタック)に「1/2」(レシオ)に圧縮して、スレッショルドの値を下回ってきた音に対して「0.03秒後」(リリース)までコンプレッサーがかかる設定になります。
autoというボタンがある場合は、オートリリース出来るので、よくわからない場合、時間を短縮したい場合はボタンをポチっと押しましょう。
ゲインリダクション (Gain Reduction)
コンプレッサーの場合だと、どの程度圧縮できているか確認できるものになります。
ゲインリダクションが作動していると、いま音が圧縮されているよって判断でOKです。
GRと表記されてる場合もあります。
ニー (Knee)
スレッショルドで決めた値の繋がりを操作できるパラメーターです。
滑らかにコンプをかけたい時は、この値を上げてソフトニーという設定に出来たりします。
ゲイン (Gain)
メイクアップ(Make-up)という表記になっているものもありますが、音量を調整できるパラメーターになります。
音を圧縮する事で音量が下がってしまうので、このゲインで調整をするという訳です。
コンプをかけたら「-4dB」になってしまった場合、ゲインを「+3dB」ぐらいにしてあげるといった使い方をします。
Auto Gainが付いてるコンプレッサーもありますので、ポチっと押すだけでもOKです。
マルチバンドコンプレッサー (Multiband compressor)
上記のコンプレッサーと基本的な構造は同じですが、マルチバンドコンプレッサーは帯域ごとにコンプレッサーをかけていけます。
低音だけ、高音のキンキン聞こえる所だけ、みたいなやり方ができます。
いかがでしたでしょう。
エフェクターはまだまだ沢山ありますが、1個ずつ使いこなしていきましょう。


では!
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