私は会社に属さずに洋服を作って仕事をしている時期がありました。
その経験を踏まえてフリーランスで仕事がしたい方、フリーランスで仕事をしてるけど、もっと仕事を取っていきたい方に向けて、僭越ながらアドバイスをさせていただきます。
まずは過去の経歴から仕事に繋げるヒントを
長ったらしくなる気もしますが、私の経歴を少し交えつつ話していく事にします。
バックパッカー時代に「作り手」になろうと決意した。
ファッションの学校を卒業してロンドンに移住し、日本へ帰国する前にバックパッカーとしてヨーロッパを旅してました。
その時にバルセロナのサグラダ・ファミリアをはじめ、様々なクリエイティブなものに触れて、自分も作り手として生きていこうと決めました。
バックパッカーとして旅をしている時はお金も無かったので、ただただひたすら自分と対話をして、何をして生きていこうか考えていた時期です。
非日常的な場所で、自分を見つめ直して、大きな決断と覚悟を持てた事は、非常に大きな財産になりました。
帰国後、とにかく服を作った。
ファッションの学校に通っていたとは言いましても、服作りに関してはそこまで詳しく教わっていませんでした。
スタイリスト科だったので、服を作るというよりはコーディネートする方でした。
とは言っても服作りは好きだったので、撮影実習やファッションショーの際にはちょくちょく作ってましたが。
まぁとにかくアルバイトしながら服を作ってました。
自分が着る服はもちろん、とにかく作りたいと思った服を作ってました。
テストシューティングを行った。
フォトグラファーやヘアメイクの知り合いが居ましたので、その人たちと一緒に撮影を行ってました。
みんな駆け出しの頃だったので、勿論全員ノーギャラです。
モデルさんも駆け出しの子にお願いしてました。
ポートフォリオを充実させた。
ブックと呼んでましたけど、撮影をした作品をファイルにまとめておきました。
売り込みの際に使用するのですが、撮影自体好きでしたし、ロンドンに居る時に自分の名前入りのめちゃくちゃ良いブックを購入してたので、ポートフォリオを充実させていくのが楽しかったです。
周りに洋服を作ってる人がたくさん居た。
先輩がお店を出してたので遊びに行ってましたが、そこで知り合ったファッションデザイナーや、洋服を作ってる人に刺激を受けました。
一人でやってるとモチベーションも下がってしまう時がありますけど、みんな服を作ってたので自然と洋服を作る事が日常となりました。
作った洋服を取り扱ってくれるお店があった。
先輩のお店を手伝わせてもらっているうちに、自分が作った洋服もお店に並べてもらえるようになりました。
店番をさせてもらっているうちに、どんな服が売れるのか何となくわかってましたので、自分が作りたくて、なおかつ売れそうなものをどんどん作ってました。
合同展示会に出展できた。
バイヤーさんやジャーナリストが集まる有名な合同展示会に試しにエントリーしてみると、新人用のブースをゲットできました。
倍率はまぁまぁ高かったらしいのですが、運よく出展できる事になり、ブランドとしてやっていく事になりました。
ブランドとして取引してくれる店舗が増えた。
そこの合同展で取引をしてくれるショップが見つかり、自営業としてブランドを運営していく事になりました。
衣装デザインの仕事を引き受ける事が出来た。
衣装デザインの仕事は、知り合いのスタイリストから仕事を引き受ける事が多かったです。
あとはポートフォリオを充実させていたお陰なのか、ポートフォリオ経由で仕事を引き受ける事もありました。
さて、これらの経緯の重要な点をまとめますと、
- 大きな決断と覚悟を持つ。
- とにかく作る。
- 期日を決めてポートフォリオを充実させる。
- 仲間を作る。
- 小さな仕事でも受けて実績を積み重ねる。
- 看板(ブランド)を作って仕事をする。
- 色々な繋がりから仕事を受ける。
こんな所でしょうか。
大きな決断と覚悟を持つ。
バックパッカー時代の出来事は今でも鮮明に覚えています。
2か月ほど回ってましたが、一気に覚悟を決めた訳ではなく、旅をしている間にじりじりと、どんどん覚悟を決めていった状態でした。
日本に降り立った時はもう自分は洋服を作って生きていくのだという、自分のマインドを完全にコントロールしている状態でした。
バックパッカーとして世界を回ればいいよ!という意味では当然ないですが、最初に決断し、覚悟を決める行為は必要だと思います。
やりたい事が見つからない場合はこちらをどうぞ。

とにかく作る。
この「とにかく作る」という時間は、フリーランスで仕事をしていきたい人にとっては鬼門となる部分ではないでしょうか。
時間がある方なら別ですが、何かしらの仕事をしながらフリーランスとして生きていく為に準備をするのですから、多少無理をしなければ「とにかく作る」事はできません。
アルバイトしながら睡眠時間を削って服を作ってましたけど、かなり大変でしたね。
よく作曲なら100曲作れ!とか、ブログなら100記事書け!とか言われますが、あれは洋服でも当てはまります。
ですが、100着を目標にしてた訳じゃなく、結果的にそのくらいの服を作っちゃってたなーぐらいの印象です。
そのくらい熱中して、夢中になって出来る事を仕事にしないと、後で辛くなってきます。

継続するコツについてもまとめてます。
期日を決めてポートフォリオを充実させる。
仕事を依頼する側としては、過去の実績も重要な判断基準です。
当時はそんな事考えずにただただひたすら服を作ってましたけど、「自分はこんな事が出来ますよー」という成果物をちゃんと用意しておく事は非常に大事です。
撮影自体が好きだったのですが、ここで大事なのは「期日を決める」事です。
フリーランスで成果物をひたすら作っていると、いくらでも手直しできて完成を引き延ばす事が出来ます。
これ、結構大きな落とし穴だと思っていまして、ちゃんと期日を決めてアウトプットして完成させて、次へ行く方が成長できます。
アウトプットした後に「どこが良くてどこがダメか」を見極める事が絶対に必要ですが、まず完成させないと評価すら出来ないので、成長も鈍化します。
撮影日が決まっていて、仕上げなければいけない時間があるという状況はめちゃくちゃ有難かったです。
なので、何かを作っている際は期日を決めて、納得がいかない箇所があっても完成させて次に生かす事が大事です。
仲間を作る。
同じような境遇の仲間が居る事で、自分もやらないとなーって気持ちにさせてくれます。
会話に付いていけないからみんなと同じゲームやっちゃうパターンと似てますね
。
私の場合は専門学校時代の友達はもちろん、服屋で知り合った人や、クラブで知り合った人が多かったですね。
仲間が居ない人はとにかくアクティブに行動するしかないと思います。
ちょっと興味あるものに顔を出してみるだけでも違います。
小さな仕事でも受けて実績を積み重ねる。
「あーなんかここ穴開いちゃったから縫える?っていうかリメイクして?」とか、友人から頼まれたら引き受ける様にしてました。
お小遣い程度ですが、それでも仕事をしたうちに入るっちゃ入りますし、いきなり大きな仕事を取ってこれる事は稀なケースです。
小さな成功体験の積み重ねが大事なので、まず友人や知人から小さな仕事を積み重ねて自信を付けていきましょう。
看板(ブランド)を作って仕事をする。
私の場合、合同展示会にエントリーしたら通っちゃったので、ブランド開始の準備を慌てて行った流れです。
何にもない状態だったので、まずブランド名を考える事から始まり、名刺を作ったり、ポートフォリオを整理したり、ホームページを作ったり、カタログを作ったりといった作業を行いました。
しっかりと看板を立てて仕事を引き受ける体制を作っておくと、依頼する側も信用してくれますので、より仕事を取ってきやすくなります。
今でしたらウェブサイトを作って発信していく事の他に、SNSを活用していく事や、ネット上でポートフォリオを公開できるサービスもありますよね。
色々な繋がりから仕事を受ける。
自分から率先して仕事を取ってくるようなタイプじゃなかったんですが、知り合いから紹介してもらい仕事を引き受けたり、クライアントの知り合いから仕事を紹介してもらったり、様々な角度から仕事を引き受けるようになりました。
一番は知り合いからの紹介が多かったのですけど、1個ずつしっかりと真摯に仕事をやっていけば、自然と仕事は舞い込んできます。
いかがでしたでしょう。
副業からフリーランスになって生活していくプロセスとしては、結構スタンダードな流れかなと思います。
フリーランスで食っていきたい方にとって良い情報になれば幸いです。
仕事に関しての事は色々と書いてますので、よければどうぞ。

では!
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