作曲する上での最重要な部分と言っていいかもしれませんが、
メロディ制作の初歩的な部分
を簡単にまとめていきたいと思います。
西洋音楽の三大要素であるメロディの直訳は「主旋律」「ふし」「曲」「歌」っていう意味を持っています。
そして「メロディアス」とか「メロディック」という言い方になると綺麗な音楽や聞き心地のいい音色の事を指したりする言葉になります。
ポップスなら歌手が歌っているパート、オーケストラだったらソロパートを担っている楽器がメロディを奏でている事が多いですね。
このメロディの良し悪しで曲全体の印象も決めてしまう大事な部分ですが、最初のうちはメロディを作っていくコツもわからない状態だと思いますのでざっくりと把握してみましょう。
まずは良い音楽を聞く。聞きまくる。
とりあえずメロディを作っていく前段階としての話しですが、自分が好きな音楽のメロディだけを注意深く聞いてみましょう。
良い曲を聞きまくるってやり方は作曲をしていて煮詰まってきた時にも使えます。
これでメロディラインをちゃんと理解できるようになるので日頃から注意深く聴き込むクセをつけておいた方がいいです。
普段聞かないジャンルの名曲を聞いてみる。
特に過去に流行った曲のメロディを重点的に聞き込んでみたり、印象の残ったメロディを書き出してみたりしましょう。
すると、ヒット曲の中には主旋律が「あっ、これ同じ音を連打してるだけやんっ!」という結構シンプルなメロディのものも多くあるって事に気付いてくると思います。
もちろんメロディを上下にしていく事で印象を強くしている曲もありますが、最初はシンプルに作っていくやり方がいいんじゃないかなと思います。
思いついたらメモ、録音しておく。
例えば名曲と言われているものを聞いてどこがどう良かったのかをちゃんとメモしておいてテクニック的な部分はちゃんと自分で実践してみる事をお勧めしたいです。
例えば歌モノだったらサビに入る前の導入部分にちょっと変わった事をやる事でサビを引き立たせるといったテクニックですね。
印象に残るメロディには必ず理由があると思うので、それを自分自身の言葉でちゃんと説明できるようにメモっておくと後々自分だけの参考書が出来上がるので重宝します。
そして何か思いついたら必ず短いワンフレーズでもいいので録音はしておいて、後で聴き直してDAWソフトに残しておきましょう。
頭の中だけで覚えておけるなら別に大丈夫ですし、その時思いついて後で忘れちゃうぐらいのメロディなら価値は無いという考えの方なら録音しておかなくてもいいですが、思いついたものはちゃんと記録として残しておくと自分の引き出しがどんどん増えていきます。
コード進行から探してみる。
メロディってどのくらいの音程で作ればいいのかわからないって場合はコード進行に使われている音から引っ張ってくるやり方もあります。
例えばCというコードはド、ミ、ソが使われています。
このCを鳴らしている時は、この三音を使った「ソーミ、ミ、ドーードー」みたいなメロディにしてみると違和感なく主旋律が進んでいくと思います。
そして次は、1小節(区切りが良さそうな所でもOK)の頭と終わりだけコード進行に使われている音にして他は自由にメロディを組んでみるとか、そういった形で展開していくといいかもしれません。
ちなみにこの方法は、コードの音に引っ張られて、作るメロディが似てきちゃう場合もあるので、色々な方法を試していってバリエーションを増やしていきましょう。
それが心地いい音色ならとりあえず何でもオッケー
と、まぁここまで触り程度にアドバイスを述べてきましたが、基本的には結構自由にやっちゃっていいと思います。
自由にやっていって違和感がある部分を差し替えていったり、おもしろいメロディが出来上がったらそこを中心として引き立たせる様に他のメロディを作っていったり、やり方は無数にあります。
で、かなりここが大事な点ですがなんかちょっと変だなぁと思っても「曲として完成」させてしまいましょう。
まずは30秒ぐらいの短い曲を作ってみる。
DTM始めたばかりで、いきなり3分以上の曲を完成させていくのはかなり時間のかかる作業だと思いますから、サビだけって形でもいいのでとりあえず完成させましょう。
「とりあえず完成させる」っていうのが結構重要で、作曲をやっていくと未完のままになっている曲のストックがどんどん増えてきちゃいます。
まずはハードルの低い30秒ぐらいで完結させるような曲を作ってみる事をおすすめします。
インスト系をやりたいという方でしたら15秒のCMを音を消して鑑賞して、そこに自分ならどういった音楽を乗せるかイメージしてみて実際に作ってみるってやり方をおすすめしたいです。
とにかくサビが1番大事!
サビというのは聞かせどころ、最も盛り上がる所、もっともインパクトがあるところなどといった意味がありますがメロディラインの中でも得に印象に残っている部分といえばやっぱりサビとなる部分です。
他のパートが良くてもサビがいまいちだと盛り上がりに欠けてしまったり、サビにつながるメロディが素晴らしくてもサビが弱いと拍子抜けしてしまったりするわけですね。
シンプルに作る。
はじめのうちは結構やってしまいがちですが、かなり作り込んでしまって口ずさめない様なフレーズにしてしまうと印象には残りづらいんじゃないかなと思います。
自分がすごく好きだっていう曲を頭に思い浮かべてみると、案外シンプルなメロディラインだったりサビだったりしませんか?
「いやいやメロディ結構複雑なんだけど・・・」って方は申し訳ないですここは飛ばしてください。
例えばドかミかソで始めてみる。
Cメジャースケール(ドレミファソラシド)を使って作曲をするとして、以前コード進行はトニックコードで始めたらいいよって話しまとめましたがドミソはCというコードに使われている音です。

メロディの最初に使う音をドミソの中から選んで、それに合わせてコードはCを演奏します。
コード進行に使われている音をメロディに使う事によって違和感なく自然にメロディがスタート出来るはずですので、オススメな手法というか結構定番な作り方かなと思います。
サビはソかシかレで始めてみる。
ソシレ、これを同時に演奏するとGというコードになります。
Gというコードはドミナントコードになりますから盛り上げたい部分に使うと効果的です。
上記の説明で何となくわかってもらえたと思いますが、ハーモニーでGを鳴らしながらメロディはソシレのどれかを使うとスムーズにサビに突入できます。
サビの終わりはドかミかソで終わらせる。
で、最後はトニックコードで締めたいのでCを演奏しながらドミソの好きな音で終わらせて、Cメロなり多サビなり好きな所に移行していくといった形がシンプルな構成だと思います。
もちろんこの事を知った上でうまく派生させていったり崩していったりして自分の好みのやり方を見つけていくのがいいと思います。
サビとAメロBメロにメリハリをつけてみる。
これも基礎的な部分ですが一番聞かせたいサビの部分とそれ以外の部分で変化をつけてあげると、お互いが引き立てあってうまく進行していくと思います。
サビの部分だけ少し高音域を使う。
サビを引き立てる1つのテクニックとしてAメロBメロでは高音域を使わずに、サビで初めて使用すると相乗効果が生まれてサビが引き立ちます。
流れでいうとAメロ(低音域)→Bメロ(中音域)→サビ(高音域)といった形ですね。
これを意識した上でメロディを考えてみるっていうのも1つの手なので、是非取り入れてみてください。
でも極端に音域を広げてしまうと不自然
例えばボーカリストがメロディを担当する曲を作る場合は、2オクターブ前後(ドレミファソラシドを2段分ぐらい)で収まる様にするのがいいと思います。
カラオケなんかでも低音域からいきなり3オクターブ上にある高音域まで飛んじゃう様な曲はあまりないと思いますし、あくまでも口ずさめる様な形で収めるのがいいと思います。
ゲーム音楽っぽいオーケストラを作る上でサビの部分を作りたい場合は、サビに使う楽器の音域を把握した上で作り込んでいくのがいいです。

「間」をちゃんと作る。
メロディとメロディの間にちょっと休憩できるような場所がないと聞き手は息苦しい感じがしたり、何だか疲れてしまうような印象になってしまう事があります。
そうならない為に適度にメロディのない箇所を作ってあげたりした方が抑揚もつけやすいです。
やっぱり初めのうちはあれもこれも足していきたい気持ちもあると思いますが、要所要所に引き算をしつつ曲を構成していくのがいいです。
以上を知った上で後はご自由に
シンプルに出来るだけわかりやすく初心者向けな形でメロディ制作に「これだけは知っておいた方がいいかもしれないよ」って事をまとめましたが、曲完成させるならこの辺のルールを取り入れていくのがいいと思います。
そこからどうアレンジしていくかはその人次第ですし、上記のルールなんて無視して作曲していくのも当然間違ってはいません。
作曲をする行程や手段に正解はないものですから、自分なりに考えた上で自分なりの作曲ルールを構築してみるのもいいかもしれません。
とにかく名曲や普段聞かないジャンルの音楽を聞いてインプットし、ちゃんと自分自身で一度消化した上で自分なりのアウトプットを試みるってやり方を繰り返していくのが上達への近道です。
例えば歌詞のある曲だったりすると、ハーモニー(コード進行など)とかリズムパートの部分よりもメロディが頭に残っている事が多いと思いますが、とにかくメロディは曲の良し悪しを左右する大事な部分です。
そして印象に残るメロディ制作には少しコツがあるので、その辺も触れていきたいと思います。

では!
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